当前位置:首页 > アンダーフィル > フリップチップ実装用 先貼り型高機能接着剤

フリップチップ実装用 先貼り型高機能接着剤

フリップチップ実装用 先貼り型高機能接着剤フィルムの本格販売を開始

- 10µm以下の狭ギャップ、高密度バンプ接続へ対応 -

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:、以下「東レ」)は、独自のナノ構造制御技術により、フリップチップ実装1)用の先貼り型高機能接着剤フィルムを開発し、本年1月から本格販売を開始します。
本製品は、回路基板や半導体ウェハ上に未硬化状態でラミネート2)形成した後、半導体チップのフリップチップ実装を行うことが可能な高機能接着剤フィルムです。従来工法に比べて実装面積を極小化できるとともに、電気的接続と接続補強用樹脂の充填が一度にできるので実装工程の簡略化も実現できます。スマートフォンに代表される高性能・高密度実装が要求される携帯用電子機器などに向けて、幅広く展開して参ります。

従来、フリップチップ実装で用いられるアンダーフィル工法では、半導体チップを回路基板に電気的に接続した後に接続補強用液状接着剤(アンダーフィル)をノズルで充填し、熱処理で硬化させることでデバイスとしての信頼性を確保しています。
しかしながら、先端半導体パッケージでは薄型化や高機能化の進展により、接続バンプの低背化3) やバンプ数増加によるバンプ間距離の短縮が進み、液状接着剤の充填工程の長時間化に加えて、充填そのものが困難になるなどの課題が生じています。また、アンダーフィル工法では液状接着剤が半導体チップサイズよりも広い面積に広がるだけでなく、形状も不安定なため、基板の小サイズ化への対応に限界があります。そのため、新たな実装工法とそれに応える材料が求められてきました。

これに対して東レは、永年培ってきたポリイミド材料技術を背景に、ナノレベルで相溶体4)の構造制御を行うことで、未硬化状態と硬化状態の両方において高い要求特性を実現する先貼り型高機能接着剤フィルムの開発に成功しました。本製品は、未硬化状態では半導体ウェハとの一括ダイシングも可能となる被切削性、実装工程における二百数十℃の高温下での非発泡や非分解といった耐熱性、バンプや回路基板などの微細な表面構造に完全に追従しボイド(空隙)を生じない流動性を有すると同時に、硬化(実装)後においては従来アンダーフィルと同等の高い接着信頼性、絶縁信頼性を達成しています。
本製品を用いたフリップチップ実装では、実装面積の極小化や実装工程の簡略化が可能になります。また、10µm以下の狭ギャップ5)や高密度バンプ接続6)へも対応できることから、今後は、従来のアンダーフィル工法では特に困難とされる最先端の3次元実装7)用途への展開も期待されます。

東レは、「情報・通信・エレクトロニクス」分野を重点4領域の一つに設定し、積極的な事業拡大を推進しています。今後も“Chemistry”を核に、樹脂設計技術、微細加工技術、ナノテクノロジーの融合によって市場のニーズに応える先端材料を提供して参ります。

なお、本製品は、国内最大の半導体デバイスにおけるパッケージング専門技術展「第12回 半導体パッケージング技術展(併催 第40回インターネプコン・ジャパン)」(1月19日~21日 国際展示場)の東レブースにおいてご紹介します。

【補足】技術用語説明

1)フリップチップ実装
LSIチップを電極面を下にフリップ(ひっくり返す)して回路基板に実装(接続)する方法。
2)ラミネート
対象物Aに対象物Bをローラーなどで貼り付けるプロセス。
3)低背化
半導体を構成する部材(バンプ)の高さが低くなってきていること。
これにより半導体パッケージの薄型化へと繋げている。
4)相容体
各成分が相互に伴ったもの。
5)狭ギャップ
LSIチップと基板を接続する際に、LSIチップのバンプ高さの分、LSIチップと基板間に空間(ギャップ)ができる。バンプ間距離の短縮に伴い、バンプ高さも小さくなり、LSIチップと基板間の狭ギャップ化が進んでいる。
6)高密度バンプ接続
LSIチップの高機能化に伴い単位面積当たりのバンプ数が増えた状態での接続(実装)。
7)3次元実装
LSIチップの上にLSIチップを2つ以上積み上げて実装すること。

发表评论: